【インタビュー】shop&gallery SOMETHING マネージャー・塚田さん(後編)

インタビュー

鹿児島に住む方にインタビューする企画、3人目は、shop&gallery SOMETHINGのマネージャーをされている、塚田さんです。

前編では、SOMETHINGについて詳しくお聞きしました。

後編のインタビューは、塚田さんご本人のお話に。どのような経緯で、どのような思いで、鹿児島のギャラリーの企画をされているのでしょうか。

インタビュアーはちゃんびいです。

秋田から出てきて

ーー塚田さんはもともと鹿児島の出身なんですか?

塚田マネ・秋田なんですよ。

ーー秋田!

まず、23、24の頃に、関西のほうに来ました。20代の前半、秋田でアルバイトをしておりまして。居酒屋さんだったんですけれども。その系列店が関西、兵庫県にあったんですよ。加古川というところ。

ーーああ、僕は大学時代、西宮に住んでました。

近いですね。関西、いいですよね。それで、秋田から、系列店の応援に行ってくれと言われて。

ーーそのときはまだアルバイトですか?

後半の頃は契約社員でした。それで、秋田の田舎から出たんです。やっぱり10代、20代の若者は、秋田とかに住んでいると、夢を追って東京とか仙台に出たいんですよね。それで、僕も夢を捨てきれず、系列店の話があったときは二つ返事で受けました。楽しく関西ライフを満喫していました。

それで、居酒屋も辞めることになったあと、関西楽しいな、とどまりたいな、と思ったんですけど、もう24くらいになっていたので、正社員として働かなければいけないなとも思いました。ハローワークに行って、面接で、今の会社に受かって。ありがたいことに、14〜15年ずっと、今の会社に居続けています。より南のほうに行きながら。

ーー高校を卒業してから、すぐアルバイトをされていたんですか?

パソコンの専門学校に行きました。当時、あまり就職したくなくて。あの時は、大学に行こうか、専門学校に行こうか、あとは就職しようか、その3つから選択を迫られていました。就職はしたくなかったので……仲の良い友人がパソコン専門学校へ行くから私もそこへ行こうと決めました。。私、今、38なんですけど、当時はポケベルとかPHSとか、そういう時代でした。これからはパソコンを使えないとまずいなと思いました。あ、一回、事務仕事をやってたんですけど、その会社は倒産したんです。まあ、20代の頃は、先々のことを考えずに、「そのとき楽しければ良いや」という感じで過ごしていました。今、20代の作家さんとか見てると、すごいしっかりしてますねえ。私の20代じゃ考えられないくらい。

ホテルの勤務

ーー今の会社に就職された際は、ホテルに携わるのがわかっていたんですか?

そうですね。「ホテルのフロントに立つ」って、観光やビジネスで来られる方に地元の魅力を伝える、おもてなしの仕事なんですよ。姫路のビジネスホテルに、秋田が地元の私がいて、最初は覚える事が多くて大変でしたね。

ただ昔から、よくも悪くも、最初に深く考え込まないんですよ。そのときも、入社してみて、姫路の魅力を伝えなきゃいけないと思った。だから、「休日は飲食店を回ろう」「お客様に案内できるように足を運ぼう」という感じで前向きに考えていました。なるようになるさ、的な。ないなら作れば良いじゃん、みたいな感じなので、当時も楽しく、現場の方々といっしょに、和気あいあいと仕事しながら過ごしていましたね。

ーー先ほどお伺いした、ホテル時代のお話ですね(前編参照)。夜勤のある勤務スタイルを続けるのはきつくなかったですか?

今はもうアラフォーなので、日付が変わると眠くなるんですよね。若い頃は、深夜に起きていても眠くなかったというか、平気だったんですよ。ホテルも仮眠休憩はありますけど、寝ないんですよ。22時までお客様と接して、そのあと事務作業して、「さあ仮眠してください」と言われても眠れないんです。みんながっつり寝なくても元気にやれていた、若かりし頃でしたね。

音楽の趣味

ーー「ギャラリーに携わるようになってから、美術館などに足を運ぶようになった」と、先ほどもおっしゃっていました。今、お話をお聞きした中でも、「ホテル周辺のお店に足を運ぶようになった」というエピソードが、時が経っても行動として似ているなと思います。

まあ、アートとか音楽は大好きです。昔はバンドをやっていました。19、20歳の頃に。絵も描くのは得意ではないですが、見るのは好きです。

ーーBOOWY世代ですか?

BOOWYも聞きます。あとは、ブルーハーツとか、ゴイステ(GOING STEADY)とか。

ーーおー。僕もカラオケで「BABY BABY」歌います。

いいですね。今はコロナで、ライブも人数は半分までとか、声は出さないで、とか、悲しいですよね。コロナ前の激しいライブハウスは戻ってこないのかな。切ない気持ちがありますね。

ーー今はもうバンドはされていないんですか?

関西に引っ越すとき、楽器は実家に置いてきました。なので、バンドはやっていないですね。ライブハウスは、鹿児島でもちょいちょい足を運びますよ。

ーー最近聴かれるバンドはありますか?

SUPER BEAVERとか。日本のロックバンドを聴いたりしますね。サブスクで聴けるようになっているじゃないですか。今、流行りの、若者が聴くようなものも、満遍なく聴いています。

SUPER BEAVER 「名前を呼ぶよ」MV

ーーそのあたりは趣味として聴いている感じですか?

音楽に関しては趣味が大きいですね。そこに加えて、CDジャケットにアート関連のものが使われたりとかは、SOMETHINGで携わっているから、余計に注目するようになりました。コラボして使われるとすごい嬉しいことだし、そういう化学反応とかあると良いですよね。

(エヌ)鹿児島ではどのようなバンドを聴かれますか?

テスラは泣かない。とかですね。このあいだ、活動休止されましたけれども。直球のロックバンドは好んで聴きますね。あとは、絵を描かれているヨシサコツバサさん。この方は、バンドもされていて、二足のわらじで活動されています。ライブハウスで展示をやったり。

 https://283ytsubasa.wixsite.com/—283—

(エヌ)このあいだ、ステッカーを買いました。かごしまサブカルフェスでも販売されていましたよね。

ああ、今度、SOMETHINGでも個展をされますよ。(注・緊急事態宣言発令により、延期となりました。詳しい情報はSOMETHINGのホームページをご覧ください)

ヨシサコツバサさんの個展のお知らせ

鹿児島について

ーーなるほど……お話を聞いていて思ったのですが、鹿児島に来られたのは、ここ数年の話ですよね。

2015年ですね。最初は、かごしまプラザホテル天文館で勤務しました。

ーーそれまで鹿児島に来られたことはありましたか?

なかったです。研修で1回、来たかな。でも、そのときは観光する時間はなかったですね。

ーー鹿児島について、どんな印象をお持ちですか?

あの……ごはんがめちゃくちゃ美味しいです(笑)。黒豚のしゃぶしゃぶとか、トンカツとか。お米も美味しいです。

文化通りの吾愛人さんという、老舗の郷土料理屋さんがあるじゃないですか。鹿児島に来てすぐの頃、行かせてもらって、コース料理を食べたんですけれど、全部美味しかったです。福岡にも自社系列のビジネスホテルがあるので、度々行く機会があって。福岡もごはんが美味しいというイメージがありますけど、鹿児島の方が……。それぐらい、ごはん、美味しいです。ついつい食べ過ぎてしまいますね。醤油も甘口って言うじゃないですか。私は別に違和感はなくて、「美味しいな」と思っていました。良いですよね。

文化通り店 鹿児島伝統の味 天文館 吾愛人(わかな)

あとは、人が優しいです。作家さん以外の方でも、街ゆく人や、ホテルのスタッフさん、知り合う業者の方々、近隣店舗の方、みんなすごく優しい。笑顔でよくしてくださる方ばかりで。自宅近くのコンビニの店員さんともたくさん話します。(笑)

それは……鹿児島のクリエイターの方々を、皆さんにお伝えしたいという気持ちになりますね。

はい……脱線したら申し訳ないのですが、関東から鹿児島に移住されてきた方がいらっしゃいまして。いろいろ商品を作られている、クリエイターの女性の方なんですけれども。関東で活動していたけれども、たまたま旅行か何かで鹿児島へ来たとき、鹿児島の魅力に感動して、数ヶ月後には移住を決めて、鹿児島で活動されているんです。それを知って、私からDMを送って、やりとりしているんですけれども。

SOMETHINGのあちこちにお花が展示されている

重なったんですよ。私も、2年前、サムシングのギャラリー企画を担当することになって、「ギャラリー含め、鹿児島の事を伝えていきたいけど、繋がりがゼロ」という当時の状況が、重なって。「力になりたい」と思ったんです。2年前の自分も鹿児島の作家さんによくしてもらった。それを今度は自分が伝えられたらなと思って。

ーーめちゃくちゃ良い話です。

繋がりを大切にしていきたいですね。

若者の支えになるということ

エヌ)塚田さんは、人を巻き込んでいくところがあると思うんですが、それは意識されているんですか? ある程度、「巻き込んでいこう!」みたいな感じで。

いえ、全く意識はしてないです。ただ、感謝の気持ちを忘れずに、ご縁は大切にしていきたいと思っております。でもひとつだけ、頭の中にあるとすれば、18、19歳のバンドマンだった頃ですね。

バンドって、楽しくてやっていても、いざライブハウスで発表しようとなると勇気がいるんですよ。仲間内だけで音をかき鳴らしているぶんには楽しいんですけど。緊張しながらライブハウスに入っていく。怖いイメージがあったんです。「不良もいるんじゃないか」とか思いながら恐る恐る入っていく。そこで、オーナーと「ライブ出たいの?」みたいなやりとりをする。10代とか20代とか、夢を追いかけていきたいとき、そんなふうに「頑張っていきましょうよ」って応援してくれる大人がいてくれたら力強くて、頼もしかったと思うんですよね。

「バンドマンでやっていく」という夢は、親に言ったら「やめなさい」と即答され、葛藤がありました。「本当にこれでいけるのか」と。やっていけるかはよくわからない。でも好きだからやっている。それで、ライブハウスに行ったとき、後押ししてくれるような、親身になって話を聴いてくれる大人がいてくれたら……。

先のことは誰にも分からないけど、今、自分が夢中になっているものがあって、そんな若者が「展示、やりたいんです」って目をキラキラさせながら、作品を持ってくるんですよね。「作品はあるんですけど、発表する場所がわからなくて…」と言われた時に、「お話、詳しくお聞かせ下さい。サムシングでしたら、学割料金もありますし、お客様のご希望に沿う形をご提案させて頂きます」と、安心して展示会が出来るようなお手伝いができたらいいなと考えております。

ーー熱い話です……。

エヌ)泣きそうになります

自分が10代、20代だった頃を振り返った時に、「追いかけている夢を後押ししてくれる大人がいてくれたら、心強かっただろうなあ」という想いはあったかもしれないです。SOMETHINGでのやり取りの中で、何か作家様の活動のプラスになったらいいな、フォローできていたらいいなというのが、形が変わった今の私の夢ですね。

ちょっと、涙腺が…。(笑)

ーーぜひ!泣いてください!

SOMETHINGのこれから、そして塚田さんの思い

ーー最後となりました。これを読んでいる皆さんにお伝えしたいことはありますか?

そうですね、「ギャラリー」と聞くと、「敷居が高そう」「ART関連に詳しくないけど、入っていいのかな?」という考えをお持ちの方もいらっしゃると思います。

私もその1人でした。

shop&gallery SOMETHINGは、天文館のアーケード内に位置しており、誰でも気軽にお立ち寄り頂けたらというスタンスで営業しております。きっと、新しい出会いや発見があると思います。

以前、ご来館のお客様より、SOMETHINGの1階から2階へ上がるまでの階段について、「今日は2階ギャラリーではどんな展示が開催されているんだろう♪と、ワクワクしながらいつも階段を上がっているんです」とおっしゃって頂きました。

とても嬉しかったですね。

SOMETHINGの階段

時間を作って、足を運んで下さる方に楽しんで頂きたいなという気持ちは常に持ち合わせているので、コロナに負けずにこれからも新たな企画展を作家様と一緒に作っていけたらと考えております。

(※2021年8月24日(火)~10月8日(金)まで、2階ギャラリーはお休みとなります。新型コロナウイルスの感染状況により、日程が変更となる場合がございますので、詳細はshop&gallery SOMETHING 公式ホームページにてご確認下さい)

ーーとてもいいお話をお聞きすることができました。本日は、ありがとうございました。

編集後記

インタビューは、SOMETHINGのミーティングルームのひとつである「Manhattan」で行われました。この日のために、塚田さんが用意してくださったお部屋です。

事前に資料をご用意いただいたうえで、これまでの経緯や、展示の内容、作家さんたちとの関わりなどをお話しする塚田さん。その姿勢と表情からは、「SOMETHINGを伝えたい」という気持ちがひしひしと伝わってきました。

塚田さん個人についても、思い出しながら、ていねいにお話してくださりました。特に、学生時代のエピソードは、SOMETHINGの発展の源のひとつとも言えるような、印象的なお話でした。

いつも楽しそうでありながら、熱い思いも秘めている、そんな塚田さんのお人柄が、周囲を惹きつけ、巻き込み、盛り上げていくのだと感じるインタビューでした。このようなことを書いては、塚田さんは謙遜されるかもしれませんが……。

こちらの進捗管理不足で、インタビューから公開まで日にちが空いてしまったのですが、塚田さんに「大丈夫ですよ」とお声かけいただきました(すみません……)。

ご協力いただいたこともふくめ、この場を借りて、お礼申し上げます。さうれぽメンバー一同、今後も精進してまいります。

ありがとうございました!

店舗情報

Shop&Gallery SOMETHING

営業時間:年中無休(年末年始を除く) 11:00〜18:00 全館禁煙

住所:〒892-0842 鹿児島市東千石町11-14-2

TEL : 099-294-9755

HP : http://g-something.com

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